日立製作所は2008年10月24日、2009年3月期の中間決算について業績予想を修正すると発表。5月13日に公表した売上高の予想を下方修正する一方で、営業利益を大幅に上のせした。

 連結の売上高は予想より200億円減の5兆3100億円、本業の儲けを示す営業利益が720億円増の1970億円とした。純利益は日立プラズマディスプレイにおける設備の減損損失や、株価低迷による評価損などがあり予想に変更はないという。140億円としている。

 営業利益を上ぶれさせた要因はハードディスクドライブ(HDD)事業とシステム構築(SI)事業。HDD事業は先に締めた今年1~6月の中間決算で営業利益が1億1800万米ドルの黒字となった。昨年の中間期は同3億2300万米ドルの赤字だったため、5月の時点では黒字化を目標にした抑えた水準で見積もっていた。SI事業の増益要因については現在精査している。

 もっとも通期については不透明だ。「通期の予想は景気の状況が見極められないため精査中」(広報)。日立は10月30日に中間決算を発表する予定。